子育てリレーエッセイ NO.3

「みっつのざんげ」

”ひとつめのざんげ”

「子どもは親の鏡」。最近いちばん考えさせられる言葉だ。
わたしには子どもがふたりいる。3才と4才の男の子。4才の子の口癖は「まいっか」「もうダメだ」「何でもない何でもない」。
わたしはこの言葉がキライ。どこか冷めた感じがして、「しっかりしろ!」なんて言いたくなる。それが自分の子どもの言葉だから、なおのこと許せない。
わたしは「それだけは言わないの」と返してしまう。そんなわたしの困ってる姿を見て、ダンナさまは言った。
「○○(子どもの名前)ってお前にそっくり。マネしてるんだ。よく見てるよ」と。これはとてもショックだった。わたしは自分が冷めた人間なのだと、子どもに教えられていたのね。う~、しっかりしなくちゃいけないのは自分だった・・・。
わたしは子どもに育てられている。

 ”ふたつめのざんげ”

わたしの最近キライな言葉は「うるさい」と「早くしなさい」だ。この言葉はわたしがいちばん子どもに対して使ってる言葉だったりもする。
わたしが自分の好きなテレビ番組を見ている時、子どもから「これやって」と話しかけられる・・・「うるさいなぁ」。 電話中、横から「ねぇねぇ、お母さ~ん」と邪魔される・・・「うるさいっ」。 朝、幼稚園バスの時間ギリギリまで準備ができてなかったりする・・・「早く着替えなさい」「早くカバン持って」。
まるで何かのじゅ文のように「うるさいうるさいうるさい」「早く早く早く」なんて連呼してることも多い。(たいてい自分がイライラしている)

わたしは保育園のお迎えの手伝いをしている。一度、お迎えの約束の時間に遅れてしまったことがあって、「あなたのせいで遅刻したのよ」と子どもに当たってしまったことがある。彼はただその時、ブロック遊びがしたかっただけなのに、親の都合で引っ張りまわされ、その上ワルモノよばわりされて、キズついたと思う。その証拠に、彼はそれから「遅刻」という言葉に敏感になってしまった。わたしは知らず知らずの内に子どもの権力者になっていることに気づく。

”みっつめのざんげ”

上の子が手足口病になった。「3日間は集団生活はダメです」とお医者さんに言われてしまった。正直言うと、それを聞いてわたしはムッとした。その日からの自分の予定をキャンセルしなくてはいけない、と思ったからだった。そして、これから3日間も家の中で彼と過ごさなくちゃいけないなんて、昔、密室育児してた頃のつらい時のことまで考えてしまった。

2,3年前に保育園の園長だと言う女性の話しを聞いた。園児が具合が悪そうだったので、母親を呼んだ。母親はかけつけた。子どもはふとんで横になっていたのだけど、母親の目の前で吐いてしまったのだ。子どもの具合を心配するところだと思うのだが、母親は「汚してすいません」と、シーツの汚れを気にしたと言う。こういう母親が今とても多いと言う話しだった。それを聞いてわたしは「ひどい親だ。わたしはこんな親にはならないぞ」と思ったのを覚えている。

今のわたしは「そのひどい親」だ。

キャンセルの電話を知人にした。 彼女は「いいじゃない。親子みずいらずの時間を楽しめて」と言う。 そうだよね。1才半でお兄ちゃんになった彼との、親子ふたりの時間は短かったなぁ~って、悪かったかなぁ~ってずっと思っていたっけ。さいわい熱も出ず、元気な彼といちゃいちゃべたべたの3日間を過ごした。

母親としての「大切なキモチ」を忘れそうになっていた。

”それでも母親・・・”

わたしは「いい母親」とは言えないと思う。

「母親の自覚が足りない」と言われても返す言葉がみつからない。子どもを持ってから、前にも増して涙もろくなった気がしてる。最近の夕方のニュースを見てると、涙が出る。保険金目的で自分の子どもを殺してしまう親、幼児をせっかん死させる親(おとな)、幼児虐待する親(おとな)・・・。そして、悪気を感じることなく罪を犯す少年、ゲーム感覚で人を殺す少年、自分を見失って罪を犯す少年・・・。

子どもは「タカラモノ」なんだよ・・・。

せつなくなって、苦しくなって、泣いてしまうわたしはやっぱり母親なのかな。

こんな母親だけど、これからもよろしくね。>子どもたちへ

(あきこまま)

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